「ああ、たまたまこの前のオフの日にアニメイト行ったら、売ってたから買ったんだけど。ほしいか?」

 「ほ、ほ、欲しい!!欲しいです!!」

 「そか。なら、やるよ」

 リュウはその缶バッチとコースターを渡してくれた。これ、わたしがずっと買いたかったヤツじゃこん! え?なんで持ってるの!?

 「ありがとう!嬉しい……。でも、今度は何やらせるつもり?」

 「はっ?何もねぇよ。 なでしこが今回ドラマ頑張ったから、そのご褒美だ」

 「……へ? ごほう、び?」

 「ああ。ご褒美だ。喜べよ? せっかく買ってやったんだから」

 「う、うん! ありがとう!すごく嬉しい!」

 リュウってば、優しい一面があるんじゃないか……。なんでそんなにツンケンしてるのか、わたしには謎すぎる。

 「そか。なら良かった」

 リュウはわたしの頭をポンと叩いた。そして今度はわたしの顔を覗き込んで顔を近づけると、そっとキスをしてきた。

 「……え?」

 「もう一つ、俺からのご褒美だ」