「えっ?」
「なーんてな?」
リュウはニヤリと笑ってわたしの頭をガシっと掴んで思いっきりワシャワシャした。
「ちょ、ちょっと!何すんの!?」
もう!せっかくの髪型が崩れるでしょ……!
「悪い悪い。 この後オレも広告の撮影に参加する。準備しとけよ?」
「えっ?あ……うん」
リュウは一度メイクを直すからとスタジオから出て行った。
「なでしこさん、よろしくね?」
「細田さん。……あの、今日は、よろしくお願いします」
なんだか分からないけど、緊張してきた。
ど、どうしよう……!心臓の鼓動が早くなってきた。
「なでしこさん、広告のこと、受けてくれてありがとうね? なでしこさんのあの表情、うちの編集長が気に入ってね」
細田さんはカメラの写真を確認しながらそう言った。
「そ、そうなんですか? 何でですか?」
「君のそのちょっと初々しい表情が、広告のイメージにピッタリだって言ってたよ。……だから君に、お願いしたんだ」



