「ああ。とりあえず着替えてこい」
と言われたわたしは、そのまま着替えることにした。
着替えを済ませ、メイクを落とすとそのままリュウのいる楽屋へと向かった。
「リュウ?着替え終わったよ?」と中に入ると、リュウはマネージャーらしき人と仕事の話をしていた。
「なでしこ、こっちに来い」と言われたのでそのままリュウの所へと向かった。
「あ、あの?リュウ……?」なんて恐る恐る声をかけると、リュウは「すまない。少し外してくれるか?」とマネージャーを出て行かせた。
「とりあえず座ってくれ」と言われたので、リュウの目の前に座った。
「リュウ?どうしたの?」わたしがリュウにそんなことを言うと、リュウはとある写真をわたしに見せてきた。
「えっ?アレ? これって……」
その写真は、わたしがリュウに呼ばれてモデルの世界に踏み入れた時に、初めて撮ってもらった写真だった。
「この写真を、細田さんがある化粧品メーカーの広告に使いたいそうなんだが……」



