「はい。オレは必ず、なでしこをモデルとしてこの雑誌に起用させたい。……だから社長、なでしこも事務所に所属させてほしい」
 
 えっ?何言ってんの?

 勝手にどんどん話が大きくなっていく。頭がついていけない。

 「まだ無名の新人を、事務所に所属させるなんて何考えてるの?」

 「なでしこを必ずいいモデルにする。オレが約束する。 だから社長、なでしこを事務所に所属させてください。お願いします」

 「えっ? ちょっと、リュウ?」

 リュウは社長に頭を下げていた。

 な、何で?なんでそこまでするの?

 「……はぁ。分かったわ。だったらまず、モデルの素質があるかどうか、わたしが判断する。 なでしこさん、そこで写真を撮ってみて?」

 「えっ!?」

 なんで!? なんでそうなるの!?

 「なでしこ、やってみろ。 オレがアドバイスする。それでもいいだろ?社長」

 「いいわ。 やってみなさい」

 「……えっ」

 ええーーー!?ムリムリ!!絶対ムリ!!