「はっ? ちょっ、どういうこと!?」

 なんでわたしをそばに置くの?

 「お前をこの世界に入れれば、オレはお前を堂々と〈彼女〉として紹介できるからな? それにお前をそばに置いておけば、悪い虫が付かなくて済むからな?」

 とリュウは言った。そしてニヤリと笑った。
 
 「えっ? な、何それ?」

 「てことで、まずは着替えてこい。あとメガネを外してメイクしてこい」

 「えっ?えっ、えっ?ちょっと……!?」

 リュウに腕を引っ張られたわたしは、なぜか別の部屋に連れて行かれた。
 
 「さ、まずはメイクをしろ。あとヘアメイクもしてもらえ」

 「えっ?ちょっと! リュウ!?」

 リュウはそう言うと、そのまま出て行ってしまった。そしてすぐ後に、ヘアメイクさんとメイクさんが来た。

 「さ、メイク始めますね?」と言って、メイクさんはメガネを外した後に早速メイクを始めた。
 
 と同時にヘアメイクも始めた。そしていつの間にかメイクが終わって、自分の姿を鏡で見た。