「ありがとう!めちゃくちゃ嬉しい!」

 「良かった。 てことで、今日からよろしくな?なでしこ」

 リュウはそう言うと、ニヤッと笑った。

 「……は、はい」

 こうしてわたしは、リュウの〈彼女〉になった。(フリだけど)そしてその熱愛スキャンダルを、事実だとリュウは公表した。

 もちろん世間から見たらそんな熱愛スキャンダルすぐに消えるだろうなんて思っていたけど、なかなか消えそうにはなかった。

 わたしがリュウの彼女だと学校にバレたら困るので、彼女は一般人なのでと言う名目で名前を出さないようにとお願いした。

 リュウとの交際はあくまで偽物で、わたしはリュウとあまり連絡を取ることもない。
 
 リュウは仕事で忙しいし、連絡したくないから。彼女というのは名目だけで、実際にはそんな関係存在しない。

 リュウはわたしを、ただ自分の好感度を上げたいだけだとも思う。
 
 しかしそんな時、わたしはリュウからある提案をされるのだった。