と、リュウは嬉しそうに笑った。
「なでしこ、この後雑誌の撮影だろ?」
「うん、そう。今日はメイク特集の打ち合わせと雑誌の撮影がある。 後、衣裳合わせ」
わたしは歩きながらそう言うと、リュウの方を見た。
「そっか。頑張れよ」
「うん。ありがとう」
リュウはどんな時も、わたしのことを応援してくれるんだ。それがすごく嬉しくて、わたしは今、この世界でリュウがいるから頑張れている。
「……なあ、なでしこ」
リュウは真剣な眼差しで、わたしを見つめた。
「え、何……?」
「俺はいつでも、お前の味方だからな?」
そしてリュウは、真剣な眼差しでそう言った。
「……うん、ありがとう」
だけどリュウのその瞳の奥は、なんだか少し疲れて見えた気がした。
「あ、そうそう。 話だと今度のメイク特集撮るの、あのカメラマンらしいぞ。何だっけな?……あ、そうそう西川美玖(にしかわみく)」
「そうなんだ……。って、ええっ!? う、ウソッ……!?」



