「なでしこ、もし本当に困った時は、いつでも言ってこい。 俺が力になってやるから」
「……うん、ありがとう」
リュウのその言葉を聞くだけで、わたしは安心した。 どんな時も、リュウはそばにいてくれるから。こうやっていつも安心させてくれる。
「そうだ。編入手続きが済んだら、制服を買わないとな」
「あ、制服……?」
そうか、制服があったのか……。すっかり忘れていた。
「そうだ。もし制服買うなら、俺も一緒に行ってやるけど?」
「あ、うん……。ありがとう」
リュウがわたしのためにそこまでしてくれるなんて、思ってはいなかった。だけどわたしは、そんなリュウの優しさにどんどん惹かれていて、ずっと好きでいたいと思う。……ずっと、一緒にいたい。本気でそう思った。
「明日俺は午後からの撮影だから、午前中なら空いてるけど、どうする?」
「……じゃあ、一緒に来てほしい」
「分かった。明日朝、また連絡する」
「うん。分かった」



