いつも背中から

席替えはいつもくじだった。
先生が持って来た小さなダンボール箱に、生徒一人ひとりから名札を回収し、廊下側の1番前の席から順に先生が目を瞑って名札を引いていくのだ。

廊下側1列が男子なら2列目は女子、というルールだけは存在するものの、どんな結果になっても絶対に文句無し。
例え前と同じ席であろうと、苦手な人と同じ班になろうと、替わることは絶対に許されなかった。

先生は笑顔で一人ずつ名札を回収していく。
「お前はよくそこの位置で変な座り方をして椅子ごと後ろに倒れてたなぁ。」
鈴木がまた言われてる。上靴のかかとを踏んづけたまま歩く、自称ヤンキーもどき。

「矢菜はよく先生の落とす物を拾ってくれたな。次にここになる生徒は頼むぞ。」
矢菜は大人しくて眼鏡をかけ、いつも読書している清楚系女子。
下の名前だと勘違いされることも多いが、名前は矢菜(やな)めぐみ。
医者になりたいという夢を持っていて、英語も得意な、私の友達の一人。