「ほんと、優は意識してるのバレバレだよな~。
少しは隠せる様にならないと意地悪したくなる」
「逆にどうして平気でいられるのか分かんないよ……。
やっぱり朱ちゃん慣れてるんだ……」
「優は意外とネガティブだよな~。
とても俺に「好き好き」迫ってきた人間とは思えねーの。」
「だ、だってあの時は必死で……っ」
私があの時迫ってなかったら、恋人になれてないわけだから……伝えてよかった。
ずっと独り占めしたいなって、朱ちゃんの隣にいればいるほど思っちゃう。
「食う?」と朱ちゃんは持っているソーダ味のアイスを差し出す。
「うん」と小さな声で返事をし、冷えて感覚のない唇でアイスに触れると変化する味に鼓動が静かになる。
今の、すごく、恋人っぽい。
「うあ、キスしてぇな」
「……っ」
「外だから我慢するけど……あんまりそういう顔見せられると困るな~、優ちゃんよ。」



