考えてもよく分からない頭が混乱する。
朱ちゃん、ずっと私の事好きだったって言ってたのに、彼女とか実はいたりしたのかな……?
私と違って、朱ちゃんモテるし彼女がいた事があってもおかしくないもんね……。
気持ちが青くなって、考えれば考えるほど独占欲が強くなる。
急いで階段をおりて、体育館に向う。
私が来た頃にはどんちゃん騒ぎの様にガヤガヤと女の子達が体育館に集まっていて、まるで集会みたいだ。
「朱光くーん!頑張って~」と黄色い声が聞こえてくる。
本当は私も朱ちゃんのこと、近くで応援したいけど
一階からじゃ姿が見えないどころか、声さえ聞こえないから、嫌々二階にあがって朱ちゃんの存在を確かめた。
「おい、京堂!お前のせいで俺は昨日彼女と別れたんだぞ!!
『もう朱光君以外の男は見れないから(ハートマーク)』って。
テメェ、彼女になにしたんだ」
有り難いことに体育館に響くくらい大きな声で喋ってくれる、バスケ部の皐月先輩は角でも生えてくるんじゃないかってくらい、ものすごい剣幕で怒っている。
でも朱ちゃんは、そんな事はどうでもよさそうにあっけらかんな態度だ。



