青薔薇の至愛




皐月先輩と一緒に体をプルプルと震わせる内本先輩は、顔を真っ青にさせながら押し寄せるお客さんの波を誘導をし始めた。



「朱ちゃん手伝わなくていいの……?」


「なぁに優ちゃん、俺が他の子とイチャイチャしてるとこ見たいわけ?悪趣味だな」


「そ、そんなところ見たくないよ!
 でもちょっとだけ、内本先輩可哀想だなって」



「俺を呼んでこの状況が生まれることくらい、想定済みにも関わらず、呼んだアイツが悪いんじゃーん?
 そんなことより、たこ焼き冷めるぞ」


わたわたと焦る内本先輩の背中を見ながらケラケラと笑う朱ちゃんってば、意外と意地悪なんだから。


口を開いてまだ熱々が閉じ込められたたこ焼きを食べようとした時。


教室に入ってきた、女の人と目が合う。


たこ焼きが、一時停止のお知らせをし、固まる私は口に放り込めないでいる。



……泉先輩だ。