どこまでも納得のいかない皐月先輩は、腕を組んで座り、不機嫌オーラを放っていたのに
教室に女の人が入ってくると、コロッと笑顔に切り替えて接客し始めるから器用な人だなぁと感心しながら空いてる奥の席に座った。
「優ちゃーんお待たせ。たこ焼き温めなおしてきたぜ」
朱ちゃんが教室にあるレンジを借りて、温め直したたこ焼きは湯気があがって、思わずヨダレが垂れちゃいそうだよ~。
「……うーん」
「……どうした優、急にジッと俺の顔なんか見て。
なんかついてんの?」
「ううん……朱ちゃん、たこ焼き持ってるだけでもカッコいいなと思って」
「意味分からなすぎて笑えてくるんだけど。
お前俺のこと好きすぎな。
つか早く食わないと、冷めるぞ。」
「うん、いただきま、」
「あっ、待て」
「ん??」
「はい、あーん」
「……え?」



