震えながら受け取った飴をギュッと握りしめる私をからかう様にケラケラと笑う桜木さん。
うっ……怖いよ。
逃げるように朱ちゃんの背中に隠れる。
朱ちゃんは呆れ混じりのため息を吐くと、私からのど飴を奪った。
「桜木さん、優いじめなんなよ。可哀想だろ」
「えー、朱光の幼馴染みだから可愛がって飴ちゃんあげただけなのに~。いいじゃん別に」
「よくねーよ。次やったら桜木さんの下駄箱に激辛のど飴1000個くらい入れとくからな」
「そんなにいらねー。」
朱ちゃんに怒られて少し拗ねる桜木さんは、朱ちゃんからのど飴を取り返し、バリバリと速攻で噛んでいた。
「朱ちゃん、あの人変だよ……」
「大丈夫大丈夫、元々ああいうおかしな人だから」
「ねぇ、お前ら俺に失礼じゃない?」



