青薔薇の至愛






コソコソと朱ちゃんパパとママが何か言っていたけど、気にしている暇もないくらい朱ちゃんの食べるスピードが早くて私も習う様にご飯を掻き込む。


ごちそうさまをした後、急いで準備をし朱ちゃんの家から出る。

外は風が気持ちよく、体がポカポカとまるで日向ぼっこしているみたいに暖かい。



「朱ちゃん朱ちゃん」


「んー?」


「さっきの結婚のことなんだけど……」


照れながら言う私を朱ちゃんが横目で見る。



「母さん達の言ってたことなら気にすんな」


「えっとね、そうじゃなくて……。
 朱ちゃんは、もし結婚するならどんな人がいいの?」


「ん?俺……?……んー、考えたことないな。
 まあ強いて言うなら」


「……強いて言うなら?」


「ナイスバディな子かな」


「……」



朱ちゃんってバカだ。


さっき私には『色気はまだ早い』って言ってたくせに~!


結局色気がある方がいいんだ。



「朱ちゃんのバカバカ、えっち!」


「こら優、そんな言葉使うんじゃありません。
 あーあ優の反抗期はいつになったら終わるんだか、お兄ちゃん寂しい」


「……だからお兄ちゃんじゃないもん」