青薔薇の至愛




猛ダッシュで家に到着すると、携帯には『今日お仕事で遅くなります』の両親からのメッセージがあって、冷蔵庫にはお母さんが作っておいた夕飯がラップされていて、先にお風呂から入ろうと着替えを持って浴室に向かった。




「……」



シャワーを浴びて汚れを落とした後、湯船に浸かって思い浮かぶのは朱ちゃんのこと。



泉先輩……無事に帰れたかな?


あの怖そうな人と無事に別れることが出来るといいんだけど。



朱ちゃんは、もうお家に帰ってきてる頃かな?


あとで電話してみようかな……声が聞きたい。



ボーッとした頭で二人の事を考えていると、ポカポカと体が熱くなってきて
限界だとお風呂から出る。



すごく喉が渇いちゃったから、濡れた体を拭いて着替えずにバスタオルを巻き、キッチンに向かうと冷蔵庫からオレンジジュースを取り出した。



「んっ……美味しい!お風呂上がりのオレンジは格別だ~~」



ちょっとだけオジさんみたいなことを呟きながら、誰もいないことをいいことに、ゴクゴク飲んでいると。




ガチャとドアが開く音が聞こえてきた。