♢
私は一応、担架で運ばれた。
大げさで恥ずかしかったけど、情けなくも足がガクガクして歩けなかった。
それから、簡単に処置された。
あちこち擦り傷や、手や腕にガラスの傷もあった。
処置の間、ずっと森君の上着を握っていた。
それから警察がきた。
男の人2人は、本当に用具室の中にいて捕まったらしい。
サエキさんが、外から鍵をかけていて、警報器具が鳴ったけど、逃げられなかったんだって。
ただ、彼らもあまり状況が分かっていなくて、状況に驚いていたそうだけど、まぁ、そんな事知らないから、本気で終わりだと思ったよ⋯⋯ 。
閉じ込めるだけでもすごくひどいけど、そこに男子を派遣したのは、やはりサエキさんは、警察がきても仕方ないと思った。
警察には出来事だけを、なるべく落ち着いて説明した。
判断はしない、感情も交えない、事実のみ。
そのうち私の両親も来て、実はサッカー部みんなも探してくれてたらしく紬ちゃん達も来た。
すっごい大事になってる⋯⋯ 仕方ないか、もう大事だわ。
人生に一回あるかないかぐらいの。
でも、私は親にも紬ちゃんにも先生にも警察にも消防にも悪いけど、ただ、森君と話したかった。
彼に会いたいだけだった。
親が車で来てくれていたので、帰らなきゃいけない⋯⋯ 。
学校の中までお父さんが車を回してくれる。
皆んなにもお礼を言って、でもでも、どうしても、森君と話せずになんて私、無理だ⋯⋯ 。
両親の車のドアを開けられて、まさに乗るのに、心が絞られるみたいになって⋯⋯ 。
後ろを見たら、みんなの中に森君がいる⋯⋯ 。
背が高くて、乱れた髪を右手で撫でて、頭の後ろをポンポンて触ってた。
だめだ⋯⋯ 。
私⋯⋯ 。
「お母さん、ごめん⋯⋯ 。
帰りたくない、話したい人がいるの」
「えっ?」
「帰れない。後で自分で後で帰ります」
あ、泣きそう。
見送ろうとしていた、先生や皆んなに、すみません、ごめん、ありがと、とヘコヘコ挨拶しながら、かき分けて、森君のとこにたどり着いて、森君のシャツを掴んだ。
えっ?
てかんじよね。
とにかく帰れってね。
みんな思うよね。
ごめん、みなさま、どうにもなりません、私の気持ち。
うぇー
泣けてきた、我慢できない、非常識なんだ私⋯⋯ ⋯⋯ 。
そのまま、シャツを両手でギューっと掴んで森君にしがみついた
他の誰でもダメなんだ
どうしても、どうしても、今はこの人といたい。
離れたくない
彼と話したい
慰めてもらいたい
声が聞きたい
彼を確かめたい
会えない自分になってしまったかもしれない。
それは死んじゃうみたいな事だ。
怖かった。
お願い、気持ちを全部話して。
全部見せて。
私の全部も受け止めて。
森君も、私を確かめるみたいに、ギューと腕に抱いてくれる。
私は号泣した。
止まらない。
さっきの続きみたいに。
木の上で怖くて泣いてた。
その分も、よかったとか、好きだとか、ありがとう、とか溢れちゃってドロドロだよ。
大げさだと失笑されるだろうと思う、
でも声に出して言った。
「うっうっうっ、離れたくないっ!!! 」
森君が、
「誰が離すか、覚悟しろ! 」
とか、耳を疑うような事、マジかー、てな甘い事を返してくれて、もう気を失っちゃおうか、と思うぐらい。
たぶん呆れられてるだろう、まわりに。
でも紬ちゃんがもらい泣きしながら、私の親に、
「居させてあげて下さい、お母さん!
今日は2人、離さないであげて下さい! 」
と泣きながら頼んで、お恥ずかしい私達は、両親の車に森君も乗り込んで、私の家に帰る事になった。
私は一応、担架で運ばれた。
大げさで恥ずかしかったけど、情けなくも足がガクガクして歩けなかった。
それから、簡単に処置された。
あちこち擦り傷や、手や腕にガラスの傷もあった。
処置の間、ずっと森君の上着を握っていた。
それから警察がきた。
男の人2人は、本当に用具室の中にいて捕まったらしい。
サエキさんが、外から鍵をかけていて、警報器具が鳴ったけど、逃げられなかったんだって。
ただ、彼らもあまり状況が分かっていなくて、状況に驚いていたそうだけど、まぁ、そんな事知らないから、本気で終わりだと思ったよ⋯⋯ 。
閉じ込めるだけでもすごくひどいけど、そこに男子を派遣したのは、やはりサエキさんは、警察がきても仕方ないと思った。
警察には出来事だけを、なるべく落ち着いて説明した。
判断はしない、感情も交えない、事実のみ。
そのうち私の両親も来て、実はサッカー部みんなも探してくれてたらしく紬ちゃん達も来た。
すっごい大事になってる⋯⋯ 仕方ないか、もう大事だわ。
人生に一回あるかないかぐらいの。
でも、私は親にも紬ちゃんにも先生にも警察にも消防にも悪いけど、ただ、森君と話したかった。
彼に会いたいだけだった。
親が車で来てくれていたので、帰らなきゃいけない⋯⋯ 。
学校の中までお父さんが車を回してくれる。
皆んなにもお礼を言って、でもでも、どうしても、森君と話せずになんて私、無理だ⋯⋯ 。
両親の車のドアを開けられて、まさに乗るのに、心が絞られるみたいになって⋯⋯ 。
後ろを見たら、みんなの中に森君がいる⋯⋯ 。
背が高くて、乱れた髪を右手で撫でて、頭の後ろをポンポンて触ってた。
だめだ⋯⋯ 。
私⋯⋯ 。
「お母さん、ごめん⋯⋯ 。
帰りたくない、話したい人がいるの」
「えっ?」
「帰れない。後で自分で後で帰ります」
あ、泣きそう。
見送ろうとしていた、先生や皆んなに、すみません、ごめん、ありがと、とヘコヘコ挨拶しながら、かき分けて、森君のとこにたどり着いて、森君のシャツを掴んだ。
えっ?
てかんじよね。
とにかく帰れってね。
みんな思うよね。
ごめん、みなさま、どうにもなりません、私の気持ち。
うぇー
泣けてきた、我慢できない、非常識なんだ私⋯⋯ ⋯⋯ 。
そのまま、シャツを両手でギューっと掴んで森君にしがみついた
他の誰でもダメなんだ
どうしても、どうしても、今はこの人といたい。
離れたくない
彼と話したい
慰めてもらいたい
声が聞きたい
彼を確かめたい
会えない自分になってしまったかもしれない。
それは死んじゃうみたいな事だ。
怖かった。
お願い、気持ちを全部話して。
全部見せて。
私の全部も受け止めて。
森君も、私を確かめるみたいに、ギューと腕に抱いてくれる。
私は号泣した。
止まらない。
さっきの続きみたいに。
木の上で怖くて泣いてた。
その分も、よかったとか、好きだとか、ありがとう、とか溢れちゃってドロドロだよ。
大げさだと失笑されるだろうと思う、
でも声に出して言った。
「うっうっうっ、離れたくないっ!!! 」
森君が、
「誰が離すか、覚悟しろ! 」
とか、耳を疑うような事、マジかー、てな甘い事を返してくれて、もう気を失っちゃおうか、と思うぐらい。
たぶん呆れられてるだろう、まわりに。
でも紬ちゃんがもらい泣きしながら、私の親に、
「居させてあげて下さい、お母さん!
今日は2人、離さないであげて下さい! 」
と泣きながら頼んで、お恥ずかしい私達は、両親の車に森君も乗り込んで、私の家に帰る事になった。


