震えながら「冷静に」と自分に言う。
森君のように。落ち着いて。
最後にいい事を思いつかないと、
ボヤボヤしてないで、どこかに、どこかに移動、隠れる、移動、ほら、森くん、助けて、会いたい、
暗いし、怖いし、でも次のこと考えたら、もっとヤバい、
用具や椅子やジャングルみたいなところを奥へ奥へもぐったり、隙間を通ったりして行ったら、奥の壁まできた。
壁と机の隙間を無理やりギリギリすり抜けながら通っていたら、使われてない扉があった。
ギチギチまで用具があったけど、隙間を何とか開けて、体を滑り込ませたけど、うわわ、考えたらこの扉から逆に出ようとしたら、用具に押されて、出れなくなるかも、えーん、泣いてしまう、一方通行、入ってしまった、奥に⋯⋯ 。
でも入ったら、小部屋でもっとしばらく開けてなかったみたいで、すごいホコリで、上の方に窓があった、出口、だよ頑張れ私。
携帯を見たら、窓が近いからかすこし電波が通じそうだった。
なんとか窓まで行けば!
足場が悪いけど、よじ登る、何かに、折り畳み机か、よくわかんない、ぐらぐら、立てかけてある机だから、倒れたらどうしよう、手が真っ黒、積み上がった用具に登ったら、窓まで届いた。
ななめの天窓で、錆びてるみたいな感じで押しても押しても開かなかった。
じゃ、割ろう、
近くに何だか体育で使う棒があったので、突いた、棒重い、窓かたい、涙がボロボロ出た。
えーん、怖い、出たい、会いたい、
泣きながらついたら、割れたよ、全部かけらを落として、なんかさわったら、ささりそう、でもしかたない、痛いんだか何だかよくわからないまま、とにかく、よじ登って、こんな身体能力があったんだ私、とか思うぐらい頑張って、窓から出た、屋根だった。
用具室の屋根。
古くて緑色で、ななめの屋根。
しかも傾斜地の敷地だから、入口は半地下だったのに、こちら側は、やたらと高くて二階以上ぐらいの高さがある。林みたいになってて、飛び降りれないわ、これは。
でも、この屋根から林の反対側は、旧体育館の壁で、それこそ絶対登れない高さ。
屋根は、用具室の奥の範囲だけで、広くはない。
えっ、なんか音しなかった?
きたのか、その男の子たち、


