莉乃が落ち着いたところで、


A組の教室で、私と莉乃と莉子ちゃんの3人でお弁当を囲んだ。




「あ…あの、ごめんね。
初ちゃんだと思わなくて、さっきは睨んじゃって…。
あたし、莉乃の妹の莉子です。
初ちゃんのことは、いつも莉乃から聞いてるよ」




莉子ちゃんが申し訳なさそうに謝って、莉乃と同じお弁当を食べ始めた。




「あたしが初の話してることは言わなくていいじゃん!
で!なんでA組に来たの?」




照れくさそうに言う莉乃は、その話を終わらせたかったのか、違う話題に切り替える。



そっかぁ。莉乃、莉子ちゃんに私のこと話してるんだ。


なんだかほんわかした気持ちになっていたら



莉子ちゃんがお弁当の卵焼きを箸でグサっと刺した。




「聞いて…莉乃。
あたし、極力D組にいたくない理由ができた」