マネキン少女

「うんうん。絶対、人気出そう!」
「たわいも無い会話に救われる……」


救われる。
ユリカ__。それは、私も一緒だよ。


馬鹿みたいに笑いながら、夢を語ると手が届きそうな気がして楽になれる。


「私も!」
「あー!片っ端っから面接落とされて凹んでたけど、るるちゃんの言葉で元気出た!!」


私なんかでも、ユリカを元気に出来る事実に励まされる。


「私がアイドルグループ作るなら、ユリカをセンターにするね!!ユリカ……」
「ん?」
「ユリカなら行く所まで行けるよ!」
「るるちゃんもだよ!」


未だにレッスンだらけで、仕事は不定期にしか貰えない私。


「私はダメかなぁ……」
「もー!!るるちゃんムカつく!!」
「あ、ごめん……」
「まだ、アイドルにすらなれてない私の前で弱気にならないでよ!!モデルになれただけ凄いんだから、堂々としなさいよ!!」


そうだね。


「今はまだ、読者モデルだけど専属目指そ、かな……」


自分の口から飛び出た余りに大きな夢に、恥ずかしくなってしまう。


ごめん……。
夢見すぎた……と、呟こうとした瞬間だった。


「ルルちゃんなら、なれるよ!!るるちゃんの写真凄く魅力的!!だから、絶対に専属モデルになれるよ!!」