「ほのかー!!」


りんが名前を呼ぶと、ノリノリでダンスをしていた女の子の動きがピタリと止まる。


「おー!りん!どした!!」


私の手を引き、ほのかと呼ばれる女の子に近付く。


「この子、私のともだちのるるちゃん!!」
「るるちゃん?あー、モデルのるるちゃん!!」
「そうそ!」


私をジーッと見るほのかの目付きは少し、怖い。なんていうか、物色されているかのような感覚に陥ってしまう。


「るるちゃん!近くで見たら身長高いね!バレー部入らない?」
「るるちゃんは、モデルの仕事が忙しいから勧誘しない!」


ケラケラ笑いながら話す2人は、仲良しオーラが凄い。


「なぁ、ほのかにお願いあるんだけど!」
「面倒な事はやだよ?」
「あー!面倒な事では無いわ!簡単に言うと、るるちゃんと仲良くして欲しいだけ!この子、人見知りするけど良い子だから!!」


ほのかの真っ直ぐな瞳が私を捉える。


「自分、モデルなのに人見知りするの?」


だよね、そう思うよね。


そんな事を考えながら、コクリと頷くとほのかは面倒臭そうな表情を浮かべる。


あ、嫌われたかな。


そう考えたら、心臓がドクンドクンと騒ぎ出す。