「や、りたいです……」
「君何歳かな?」
「るるって言います!14歳です!!」
「え、るるちゃんは14歳!?て、事は中学2年生かな?」
「中学生じゃ、駄目ですか?」


せっかく自分を認めて貰える場所を見付けた気がしたのに、駄目だなんて事になったら辛い。


「いや、大丈夫!大丈夫!大人っぽいからびっくりしただけだよ!じゃあ、親の許可を取ったら名刺の番号に連絡出来るかな?」
「はい!」
「じゃあ、宜しくね!」
「はい!」


私なんかでも、必要とされるかも知れない。
私なんかでも、役に立てるかも知れない。


まるで空っぽだった自分に、生きる意味が出来た気がする。


今まで、自分の存在理由が分からなかったの。


乱れる息を整えながら、駅までの道のりを走るのは1秒でも早く自分の居場所が欲しかったから。


激しく乱れる呼吸を整えながら、電車の切符を購入すると電車に乗り込んだ。


電車は凄まじいスピードで進んでいるはずなのに、早く母親に会いたくて足のソワソワが止まらない。


早く、早くと祈ってる間に最寄り駅に辿り着いた。


私の面倒も見る事が出来ないくらい忙しい、母親の経営している店に向かう。