ヒロと喋ったことによって、幸せに浸れたからだろうか。


午後になって、教室に1人になっても幸せな気分だ。


明日は、土曜日だから休み。


学校なんて嫌いだけど、家にも居場所は無い。だから、ヒロと話せる可能性が有る学校の方がマシかも知れない。


そんな風に考えられるのは、さっきヒロと喋ったばかりだからかも知れない。


幸せな気分のまま、午後の授業をこなし帰宅する。


この家に居てもひとりぼっち。


しかし、今なら物事をプラスに考えられそうな気がする。


閉じこもって暗い気分になるのなら、明日は人が沢山居る繁華街にでも出掛けてみようなんて思いながら、服を選ぶ。


私は、あの出来事が起こってから着る服を選ぶようになった。


しかし、身に付ける物でガラリとイメージを変える事の出来る『服』が大好きだ。


特に体のラインが綺麗に出る、露出の少ない黒い服がお気に入り。


明日着る服を選び、綺麗に畳んでベッドの横に置くと眠りに付いた。


♢♢♢
学校がある日より目覚めが良いのか起きた時間は、5時。


お世話になっている家に迷惑を掛けないように、息を殺して時間が過ぎるのを待ち詫びた。