眠いなんて言うのは嘘。


ヒロの死で仕事を取るなんて、嫌だっただけだ。


何となくマネージャーが3チャンネルは見ない方がいいよと言った事を思い出す。


人間というのは不思議なもので、見るなと言われると興味が湧いてしまう。



そこには、悪意に満ちた書き込みが所々書き込まれていた。


その書き込みの標的になっているのは、紛れも無く私で__


有名になる為に、私がヒロと付き合っているという噂を流した説。


酷いものだと私がヒロを殺したなんて、言っている奴もいる。


3チャンネルの中での私は、人の死を踏み台にして有名になりたいただの悪女だ。


私の本音は、モデルなんて辞めてもいいからヒロに戻って来て欲しい。


なのに、悪意に満ちた書き込みが多くて悲しくなってしまう。


なんだか、人の悪意と向き合う事に疲れた私はスマホを枕元に置いて瞼を閉じた。


♢♢♢
目を開けたら、駅にいる。


何故か、当たり前のように電車に乗り込んだ私は窓から見える景色を眺めていた。


ふと景色が切り替わり、何故か家の中に居る私。


そこには、ヒロと写真でしか見た事の無かった父が居る。