仕事が終わり電車に揺られる。


考える事はヒロの事ばかりになってしまう。


会いたい＿＿


今日もコンビニでお粥を買って持っていこうかなんて考えてしまう私が居た。


最寄り駅で降りると、目の前に見えるコンビニに吸い込まれるようにはいってしまう。


お粥や食べやすそうな野菜スティック、飲み物などを買ってヒロの家に向かった。


空が紅色に染まっていて、不気味さを覚えてしまう。


玄関に向かって歩いたが、何故かノックをする気になれなくて庭に足を踏み入れた。


テレビが流れている音がするから、誰かいるのは確かだ。


そういえば、ヒロには妹が居るはずだ。


ヒロの親相手にまともな会話が出来るなんて1ミリも思いもしないけど、妹さんなら普通に話せるかも知れない。


そしたら、ヒロの調子だって聞けるなんて思っていたら女の人の声が聞こえた。


「カナー！」
「どうしたの……」
「コンビニで弁当買ってきてー！」
「うん……」


声的に、ひろの母親が娘に買い物を頼んでいるかの内容だ。


ヒロの妹が買い物に出るのかも知れない。


それに、期待してヒロの家の玄関が見える場所に移動する。