今にもこぼれ落ちそうな涙を拭って、席に戻ったらスープが運ばれて来ていた。


「おかえりー!スープ来たよ!」
「うん!!」


出来る限りの笑顔を作ると、席に座りスープを口に運ぶ。
なんだか、涙の味がした。


パスタが先に運ばれてきたから、ヒロのハンバーグが来るのを待ってみる。


「るるちゃん。冷めちゃうから先に食べな!!」
「うん……」


フォークにパスタをクルクルと巻いて口に運んだ瞬間、視線を感じて顔をあげると、幸せそうな笑顔で私を凝視しているヒロ。


「美味しい?」


口にパスタが入っていた為にコクリコクリと頷くと「よかったぁー!」なんて、安心しきった顔で笑う。


近い未来には、一緒にご飯を作って、こんな日常が続くのだろうか。


早くそうなりたい__


そう強く願っていると、ヒロの頼んだハンバーグが運ばれて来た。


「美味そう!!」


まるで、子供のようにキラキラした目でフォークとナイフを手にするヒロを見ていると目が合う。


「あ!るるちゃん、ハンバーグも食べる?」
「パスタだけで充分だよ!」
「そっか!じゃあ、頂きます!」


美味しそうに食事をするヒロを見ているだけで満足だ。