次の日は学校。


私とヒロの仲は知れ渡ったかり、からかわれる事もあったが、それすら誇りに感じるくらいヒロが好きだ。


昼休みになると、ポケットに隠していたリングを持って屋上に上がる。


ここ(屋上)は、ヒロとの思い出の場所。


私の大好きな場所。


そんな事を考えながら、屋上に続く扉を眺めていると、ドアがゆっくり開き笑顔を浮かべたヒロが顔を覗かせる。


「よっ!」
「よっ!今日はヒロに渡したい物があるの!!」
「何?何?給食の残り!?」
「犬か!!」


ケラケラと笑いながら、ポケットからリングを取り出した。


「あのね……。凄く安い物なんだけど……」
「えっ!」


ヒロは驚いた表情を浮かべている。


「これ……。俺に!?」
「うん。私がヒロとお揃いの物が欲しくて……」
「すっげー、嬉しい!大切にする!!」


ヒロは本当に幸せそうに笑うから、こちらまで楽しくなってしまう。


「学校では付けられないけど……」
「そだな!没収とかされたら、キツいし!!」
「だね!!」
「あー!俺って幸せだ!!」


ヒロの生活はキツイはずなのに、幸せそうに笑うから安心していられる。


__ありがとう