「ごめんなさい。吐いちゃった……」
「あーね。るるちゃん暴れさせないようにする為に、ジュースに薬入れていたみたいだよ!これで、理解しただろ?」


薬__


「まだ、身体が綺麗なうちに帰りなよ?」


身体が綺麗__


グラグラする意識の中で思い出したのは、従兄弟である春に身体を汚されてしまった事。


「綺麗じゃないからどうでもいい……」
「はっ?」


ユウヤが目を丸くしてこちらを見ている。せれを、気持ちいいと感じる私は何処かおかしいのだろう。


「私が綺麗?そんな訳無いじゃない!!」
「なにがあった……?」


グラグラ回る思考回路の中で、12歳の時に起こった心の闇を吐き出していた。


普段なら絶対話さないのに、自白剤でもジュースに入っていたかのような勢いで喋ってしまう。


てっきり軽蔑したかと思ったユウヤは、言葉を一言も発する事無く、私を思いっきり抱き締めてくれた。


「もう帰るぞ!なんなら、俺の家に来るか?」
「行かない……」
「そっか……。じゃあ、送る!」


その言葉を合図にユウヤの車に乗り込んだ。


頭のクラクラ感も取れて来て、ユウヤに大きな迷惑を掛けている事を理解する。