椿さんとの通信を一旦終えると、
乾いた口を水で潤す。


平日午前中というシンとした空気・・。


ついこの前まで酒屋さんで瓶ビールを運搬していたと考えると・・

ラブホテルに一人でポツンと座っている“今”があまりにも劇的すぎると改めて実感する。



<小松さん。>


「・・・あ、はい。」

イヤホンからふいにまた声を掛けられた。


<駄菓子は買いましたか?>


「あ、はい。チョコレートを少し・・。」


<・・・・・・・・・・・・。>



・・・・??・・・会話が終わった。
なんだったんだろう・・?



<ターゲットが現れるまで、
私と女子トークでも弾ませますか?>


「・・・あの・・・実は私も色々とお聞きしたい事が・・。」


<どうぞ。>


「・・・・私の事・・・
どこまで調べたんですか・・?」


<【罪状:殺人。判決:懲役5年。】

良かったですね、殺人罪で適用される懲役年数の中で一番短い“5年”で済んで。>


「・・・・・・・・・。」