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ハァハァ・・ハァハァ・・!!!!
いやいや・・!!なにあれ・・
ナニアレ・・何あれ!!!?
悪魔?吸血鬼?みたいなコスプレしたドイツ人さんが現れたと思ったら、
今までと違った不気味な笑顔を見せてきた。
“指名手配犯の殺人鬼”という情報も相まって、
その笑顔でキラリと光る牙?のような歯を見た瞬間・・
玉置さんが言葉少なに発した物々しい雰囲気を感じ取った瞬間・・
“逃げろ”と脳が両足に命令した・・。
「ハァハァ・・あ・・藪さん!!!」
車から降りた状態で、藪さんがポケットに両手突っ込んで待ってくれていた様子だった。
「おとりは成功したか?」
「はい!!すぐに逃げましょう・・!!」
すぐに助手席へと乗り込・・・!?
「阿呆。お前はそっちだ。」
・・と思ったら腕を掴まれた・・?
「え・・・・・?」
「ガードレールにこするなよ。
カーナビに事務所の住所入れてある。
着いたら車置いていつもの中華料理屋まで歩いて行け。
ユカリが腹空かして機嫌悪いから急げよ。」
「・・・・え!?」
「なんだ?」
「いやいや・・私が運転ですか!?」
「阿呆。免許持ってるって言ったじゃねぇか。」
「いやいや私ペーパー・・・。」
「ペーパーもクソもあるかド阿呆。」
「藪さんは・・・!?」
「つべこべ言わずにさっさと行け。右がアクセルで左がブレーキだから踏み間違えるなよ。」



