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「・・し・・指名手配犯・・?」


「はい。アンナさんのお知り合いのムキムキイケメン外国人、

神奈川県警から指名手配されてる殺人犯でした。」


「・・・・ホントですか・・・?」


今日も何事も無く1日が終わって・・のはずだった夕方。


久しぶりにパソコンの前に座るユカリさんと・・

ポケットに両手突っ込む藪さんからの視線を受け取る。


「という事で、県警から依頼料をふんだくりましたのでお仕事引き受けて頂けますか?」


「私は何を・・?」


「ムキムキイケメン外国人をおびき寄せて確保したいそうなので、横浜港へ行ってください。」


「・・あ、おとり捜査みたいなやつですか・・?」


「ご安心ください。ターゲットが現れたらあとは県警が対処するそうなので、

アンナさんは速やかに避難して頂ければ問題ありません。」



“人は見かけによらない”っていうのは、

服役生活の中で出会った様々な人達から学んだ事だけど・・

まさかあのドイツ人さんが・・?



「横浜港まではキョウスケが送っていきます。

ターゲットが現れて県警にバトンタッチした後も、キョウスケがお迎えに上がりますので、

終わったら3人で四川料理食べにいきましょう。」


「分かりました・・頑張ります・・!」


藪さんが一緒に付いてきてくれるならちょっと安心・・!そう思ってふと目を合わ・・


「阿呆。凶悪犯を相手にするのは探偵の仕事じゃねぇ。

いざとなったらお前置いて俺は一目散に逃げるからな。」


・・・いややっぱりちょっと不安・・・。