嫌なはずなのに、悠一さんがくれるキスが心地よくて、何も抵抗できなくなる。
「ずっと紗和を探してた。ずっとこうしたかった。ずっと……触れたかった」
苦しそうな声で、言葉を吐き出す悠一さん。
今から抱かれるにしても、"どうか相性が良くありませんように"と、願うことしかできなかった。
"初めて"はとても痛いと聞いたことがある。 私は誰ともシたコトがない。絶対、相性がイイはずない。
――――――そう、信じていた。
なのに、肌と肌が重なり合う心地よさは南瀬くんと手が触れたソレとは違い、何故かしっくりときてしまう。
"絶対に相性はよくない。やっと諦めてくれる"
そう信じたかったのに、私は初めてのはずなのに、どうしようもないくらい気持ちよかった。
――――どうしようもないくらい、気持ちよくなってしまった。



