姉のカレシの、闇に溺れて





「…………月野。その、友達のカレシとはたまに会うことあるの??」


「……………今の所はアレっきりだけど。多分、また会うことはあると思う………」


 『多分』じゃない。
 わざわざお弁当を届けに来てくれたんだ。


 会うことはある。
 必ず、ある。

 南瀬くんは私の返事にまた、煮え切れない表情をしていた。


「…………そいつとは会わない方が良い。会わないことって、できる??」


「…………ちょっとムズカシイかも。でも大丈夫だよ! もし、会っても普通に接するから」


「でも、また襲われたら? 今度は間違いじゃなくて、本気で襲われるかもしれないだろ」


 酷く心配している南瀬くんに微笑み、『極力会わないようにするね。ありがとう』と、気持ちを落ち着かせる。