姉のカレシの、闇に溺れて





 必死で落ち着かせ、一旦トイレを借り沙羅の部屋へと戻る。



 翌日時刻は7時になる前に目を覚まし、紗和の部屋のドアをノックする。反応が無い。


 昨日の事を覚えてるか、確認したかった俺は構わずドアを開けた。



「紗和ちゃん、おは――――」



 ……………いない。


 リビングにでもいるのかと思ったが、リビングにもいない。玄関へ行き、紗和のローファーを確認するも、…………どこにもない。



 ……………完全に避けられている。
 


 リビングへと戻り、人様の家のソファーに堂々と腰掛ける。


 クソ。

 …………どうする。
 今後どうやって紗和に会ってもらう。



 爪を噛み必死に考えていると、



「ユウくん、一瞬帰ったと思っちゃった……」


 焦った様子で沙羅がリビングに顔を出した。