姉のカレシの、闇に溺れて




 こんなにキモチイイのに、やめてほしい紗和は、俺の膝をおもいっきり蹴り上げた。


 こんなことをされたのは人生初だ。


 最高だよ、紗和。
 ―――――ゾクゾクする。



「ッツ…………!! まったく、沙羅ちゃんの蹴りグセは相変わらずだな」


 さすがに蹴り上げられたからには、これ以上するワケにもいかず、

「……そうだね、今日は時間遅いもんね。また今度シようね。じゃ、俺トイレ行って戻るね」


 耳元で囁いて、ゆっくり紗和から離れる。


 体の熱が消えない。
 全然、消えない。


 気持ち良すぎた。逆にキスだけで止まった俺は凄すぎる。



 部屋のドアを閉め、余韻で座り込む。