姉のカレシの、闇に溺れて





 自分は沙羅じゃないと気づいてほしい紗和は必死に抵抗する。



「隣の部屋で寝てる紗和ちゃんが気になるよね。だから声抑えてね」


 ―――――だけど、俺も上手く理由つけては言い返す。



 そして、ゆっくりキスをする。何度も何度も。……………何度しても、し足りない。


 頭がグラグラする。


「ねえ、俺……こんなキス知らない」



 嘘じゃない。
 こんな心地いいキスがあるなんて、今まで知らなかった……



 キスだけでこんなに気持ちいいなら……紗和の体を知ってしまえば、俺はどうなってしまうんだろう。


 余韻が凄くて、きっと、他のオンナは抱けなくなる。