「お姉ちゃんは抱くのに、私は抱いてくれなかったから、もう、私に飽きたんだとばかり思ってた……」
「これ以上紗和に溺れたくなかったから。それに沙羅ちゃんを抱く時、無理矢理紗和を重ねてた。ヤれるように必死にモチベーション持ってって、抱いてた。本当、俺はどうしようもないよな」
「私もお姉ちゃんに、『悠一さんはお姉ちゃんでイケないんでしょ。イけないならヤらないで!』って言っちゃった………私もどうしようもないよ……」
南瀬くんが姉を元気にしてくれようと、これから姉にカレシができて幸せになったとしても、罪悪感が消える事はない。
この恋は許されない。
一生、許されない。
悠一さんは私を抱きしめる。
痛いくらいに強く。その痛みを感じながら、
「好きだよ、紗和。どうしようもないくらい、大好きだ」
吐かれる言葉を、噛みしめる。



