姉のカレシの、闇に溺れて





 前髪を上げ、湯船に浸かっている悠一さん。凄くカッコイイし、凄く色っぽい



「おっ、お邪魔します」


 お風呂場に入ったは良いものの、悠一さんを直視できず、動けないでいる私を見て悠一さんは『ハハッ』と困ったように笑った。



「おいで、一緒に浸かろ。」


「う、うん………」



 やっとの思いで悠一さんを見れたのに、悠一さんは私から目線を逸らす事はなく、むしろガン見している。



 体をタオルで隠してるけどやっぱり恥ずかしい。



「悠一さんは女性の裸見慣れてるかもしれないけど、私は………見られ慣れてないからあっち向いてて下さい……」



 『あっち向いてて』とお願いしたのに、悠一さんは両手を広げて私を迎え入れてくれている。

 
 …………なんかズルイ。
 つい、体を預けてしまう。


 抱きつくように倒れ込むと、優しく抱きしめてくれた。



「紗和、もっとくっついて」


「うん」


「もっと。紗和の感触全部ほしい」


 ――――も、もう肌全部密着してるのに……