紗和が変わっている。
俺を知ろうとしてくれている。
何が原因かは分からないけど、俺の気持ちが少し、届いているような気がする。
本当は今すぐ紗和を抱きたかった。
だけど、まだだ。
まだ紗和はそこまで俺を必要としていない。
本当に紗和が手に入るなら、死物狂いで沙羅を抱く。
だから、もっと俺に目を向けて。俺を心配して。
――――俺を、好きになって。
そんな事だけを思いながら、俺は紗和のテストが終わってからも、家に行き、沙羅を抱いた。
――――そんな事を繰り返していたある日、沙羅から意外な言葉を耳にした。
「紗和、私とユウくんがシてるの知って、嫉妬してるみたい。前、ユウくんがイけないって相談した事を根に持ってるのか、”気持ちよくできないならシないで”って言ってきたんだよ?? 絶対ユウくんの事好きだよね!?」
沙羅に言うとは。意外だった。
絶対、そんな事言わないって思ってた。
毎回、抱いた後に具合悪くする俺を心配してくれてるんだろうか。



