「―――うん」
「その夜、自分の部屋でのベッドで寝てたら、姉のカレシが入ってきて……お姉ちゃんの名前を呼んで襲われた。何を言っても聞いてくれなくて、誤魔化されて……膝を思いっきり蹴ったら止めてくれたんだけど………それから、姉のカレシは私の姉を抱かなくなった……」
なんとなく、南瀬くんには悠一さんが姉を抱かなくなった理由を言えなかった。
それでも黙って私の話に相槌を打つ南瀬くん。これまで何があったのかを、話せる範囲で全て話した。
「……………って事があって、耐えきれなくなって、今日……家を、出てきたの」
言葉に詰まりながらも、一通り悠一さんの事を話し終えた私は、恐る恐る南瀬くんを見る。
南瀬くんは黙ったまま口を開こうとしない。
…………どうしよう
余計な事を喋りすぎたかもしれない。



