私の中で膨れ上がるこのモヤモヤをどうにかしたかった。
『じゃあ俺は出ていくね』と、部屋から出ようとする悠一さんの腕を強く握り、引き留める。
「……私と一緒にいたいって言ったくせに。私といるためにお姉ちゃんを利用してるって言ったくせに。何で平気でお姉ちゃんを抱けるの……」
「平気じゃないよ。シた後はいつもトイレを借りて吐いてるよ」
知ってるよ!!
悠一さんが毎回毎回真っ青な顔して私に勉強を教えてる事くらい知ってるよ……だから力になりたかったのに。
……何がいけないの。
何がダメなの……
悠一さんの考えてる事が分からないよ!!
「紗和、俺言ったよね。俺への罪悪感で押しつぶされそうになるまで沙羅ちゃんを抱くって」
確かに悠一さんは、『罪悪感でいっぱいになるなら、どれだけ吐こうが頑張るよ』って言ってたけど……
罪悪感所か、今は嫉妬妬みの方が強い。
――もう、
悠一さんが姉と結婚する事なんて望めない。



