「…………紗和、何言ってるの?」


「何って、イけないならヤらないでって言ってるの!!!」


「イケないならヤらないでって……紗和、アンタ何様!? 何でそんな事言われなきゃいけないの!? そんなにイヤなら、家庭教師始まるギリギリに帰ってくれば良いでしょ」


 悠一さんがイケなかろうが、気分悪くなろうが、気持ちよくしてもらえるお姉ちゃんが羨ましくて、愛されてるお姉ちゃんが妬ましくて八つ当たりしてしまう。



 …………私への対応は当たり障りがないもので、以前に比べてよそよそしくなった。


 もう悠一さんは私を『カノジョの妹』としか思ってないのだろうか。



 イライラする私に、お姉ちゃんもイライラしてきた。


「アンタ……ユウくんの事好きなんでしょ??」