姉のカレシの、闇に溺れて




 『紗和』悠一さんの声で目が覚めた。
 …………やばい、爆睡してた。



「ごめんなさい、今何時……」


「今昼の3時。良いよ、寝てて。それとも何か食べる? 薬飲んでなかったみたいだから、食べてから飲もうか」


「……うん」


 悠一さんは本当に面倒見が良い。
 それとも、過去の元カノ達もこうやって看病したんだろうか。


 どうでも良いはずなのに、少しだけ胸が傷んだ。


 寝室を出た行った悠一さんの帰りを待つ。


 『お待たせ』と、持ってきたものは温かい雑炊とサラダだった。


 ……美味しそう。
 早速お盆に載せてもらったままの状態で頂く。



「美味しい……雑炊トロトロでアッサリしてて食べやすい」


 ……悠一さん、料理上手なんだ。