姉のカレシの、闇に溺れて




 休み時間には友梨ちゃんが様子を見に来たりしてくれて、学生鞄を受け取り、更に保健室で休む事1時間。


 悠一さんから連絡がきた。


『遅くなってごめん。今門に着いた。中まで迎えに行こうか?』


 悠一さんが門に着いたと分かり、私もいそいそと身支度を始め保健室を出る。出ながら悠一さんにLINEを返す。


『ありがとうございます。今保健室から出たので門まで行きます』



 ✥✥✥


 門まで行くとタクシーを拾った状態で悠一さんが待っていてくれた。


「紗和、大丈夫?? ほら乗って」


 言われるがままにタクシーにのりこむ。


「スミマセン、こんな。あとからお金……」


「イイから。それより、その状態で家に帰って、ちゃんと休まる? 紗和の場合、家事とかしてそうだし。家帰ってちゃんと寝れる?」


「……えっと、夜になったらお風呂入れて、洗濯物畳んで、今日は当番だから、私が夜ご飯作らなきゃ」


「…………ご飯??」


「私と母で交代で夜ご飯作ってるんです。で、今日は私の当番で…………」


「沙羅は何やってんだよ。ダメ、そういう事なら今日は俺の家に来て」