姉のカレシの、闇に溺れて




 保健室へ着き、体の回復を待ってはみるものの全然良くはならなかった。



 1時間寝てはみたけれど、『あの、先生。早退します』やっぱり帰ることにした。



「大丈夫? 親御さんは??」


「仕事なんで。お姉ちゃんも学校だし……」


「連絡はしときなさい?」



 先生に心配されながら、スカートのポケットに入れていたスマホを取り出しLINEを開く。



 …………連絡。誰に。



 誰に連絡しようか迷っていると、悠一さんから連絡がきていたのを知る。



 開いてみると私を心配している内容だった。



『ちゃんと寝てる?』


 …………ちゃんと寝てない。



 怒られるかもしれないなと思いながらも、すぐに、『学校に来てて。今から早退します』とだけLINEを送る。


 するとすぐに既読が着いた。


『迎えに行く。40分かかると思うから、保健室で休ませてもらってて。またLINEする』



 …………え、学校は??
 まさか抜けて来るんだろうか。



 単位大丈夫なんだろうか。


 やっぱり連絡しなきゃ良かった。