『もう余計な事は言わない』と、私の中の心のシャッターを一つ閉じた。
南瀬くんとは学校に着くまでの間無言だった。これくらい気まずい方が良い。南瀬くんには近づきすぎた。自分から距離を取っていかないと、この先何も変わらない。
やっぱり学校休めば良かった。
教室に着くなり急激に体調が悪くなり、フラフラした体で保健室へと向かう。
「紗和、大丈夫!? 一緒についてくよ!」
…………友梨ちゃん。
私の体調を心配してか、それとも悠一さんの事をアレコレ聞きたい為か、近寄っては私の体を支えてくれた。
友梨ちゃんの行動にもチクリと胸が痛む。
優しさの裏を見てしまう。
とりあえず昨日の事を謝らないと。
保健室に行くまでの間、なかなか悠一さんの話を切り出さない友梨ちゃん。
私に気を遣っているんだろうか。
「…………友梨ちゃん、昨日はごめんね、勉強……できなくて」



