お姉ちゃんをどう思ってるのかも、性的な面も全部知らずに済んだのに。

 悲しくて、悔しくて、結局答えが出なまま、流れ出す涙と一緒に眠りについた。



 翌日、目を覚ますと朝の6時で。
 お母さん達はまだ帰ってきてないらしく、ゆっくり起き上がる。
 自分の部屋へと戻ってみると、まだ悠一さんが眠っていた。

 ちゃんと布団を被って、私の枕を抱き枕みたいに寄せて眠っている。

 不覚にも、少し”カワイイ”と思ってしまい、ブンブンと顔を横に振る。

 可愛くない!
 悠一さんは最低最悪のクソ男!!

 深呼吸をして、布団を擦る。


「悠一さん、起きて! もう朝!」

「んん? 紗和? あれ、沙羅ちゃんは……」

「ココは私の部屋! 早く………ッ、くしゅっ」


 小さなくしゃみが出て、慌てて鼻を啜る。
 毛布も何も被らず寝たから風邪ひいたんだ……