姉のカレシの、闇に溺れて






「まあ、とりあえず………次のテストいつ??」


「2月の終わりに学年末テストがある……」



 2月の下旬なら、あと一ヶ月と少し。
 1年で習った事を全部暗記できるワケないけど、まだなんとかなりそうだ。


「……………勉強もヤバイやつがパパ活してる場合じゃないよ」


「ちがう、……!!だから私は友梨ちゃんが心配だったの!!」


 少しからかっただけなのに。そんなに今にも泣きそうな顔で否定しなくても。



「じゃあ、明日から俺の家で勉強しよ」


 警戒しているのだろう。
 全然首を縦に振る素振りがない。


 …………仕方ない。
 まあ、紗和の気持ちも分からなくはない。


「…………じゃあ、市立図書館は??」



 俺の提案にやっと"ウン"と頷いてくれた。