姉のカレシの、闇に溺れて





「ちが…………私は、友達が心配で……」


「"友達が心配で"ね。俺はあのオッサンの方が心配だけど。あの女子高生のせいで1歩間違えれば犯罪者になるよ」


「オジサンはどうでもイイ! 私は友梨ちゃんが心配なの!!」


 オジサンの肩を持つ悠一さんについ、カッとなる。


 ………友梨ちゃんが変な事に巻き込まれたらどうするの。


「そうだね。どっちみち"ゆりちゃん"を止めなきゃ、紗和をまたこんな危ないことに連行されても困るしね」


 "任せて"
 と、私の頭をポンポンと撫でた。


 ……………悠一さんに任せてもイイんだろうか。


 緊張しながら高級レストランへと入る。


 …………ば、場違いすぎる。


 内装は真っ白で、お高い洋服を着た人たちがいっぱいで。シャンデリアや高級そうな絵がたくさん飾られてある。


 それでも怯む事なく入っていく友梨ちゃんは、きっと何回も来ているのだろう。