姉のカレシの、闇に溺れて





 別に頼んでない。
 悠一さんが勝手についてきてるだけなのに。


 イヤならついてこなくてイイのに。


「悠一さんやっぱイイ。説教されるのヤだもん。ついて来なくてイイ」


 つい、イヤな態度を取ってしまう。


「…………それじゃ紗和は高級料理食べれないじゃん」


「だから食べなくてイイ」


「いや、…………つーかアレって見るからにパパ活でしょ?? オジサンあの娘にデレデレじゃん。紗和もパパ活したいなら俺が相手してやるから」


 ………………な。


 別にパパ活がしたいワケじゃない!!


 悠一さんは私の腰に腕を回し、体を密着させてきた。



「やめて、何するの!!」


「昨日はせっかく何もしないで我慢してやったのに。紗和も裏ではこんなコトしてたんだ?」